2021年12月、警視庁は、マイナンバーカードを利用した優良運転者の
オンライン講習のモデル事業の実施について発表しました。通常の免許の更新では、
警察署や運転免許試験場でおよそ30分の映像を見る優良運転者講習が行われますが、
それが自宅でできてしまうという事業。対象は、過去5年間に無事故・無違反だった
通称「ゴールド免許」を持つ優良運転者かつ、マイナンバーカードをお持ちの方です。
オンライン講習では、受講前に、更新申請者と免許保持者が同一人物であるかを
マイナンバーカードの署名用電子証明を利用して証明します。
スマートフォンの場合はICチップの内容を読み取ることのできるアプリをインストールし、
パソコンの場合はICカードリーダーを使って、まずはマイナンバーカードが読み取れるようにし、
免許証番号を入力して受講準備を行います。
そして、法令改正の内容、在住地域の事故状況、運転の留意点など、1コマ10分の動画を3本、合計30分視聴します。
時間としては通常の講習と同じ時間を要しますが、オンライン講習の利点としては、1コマごとに区切っての受講も可能なことです。
講習終了後は、確認テストを1コマごとに行います。テスト結果が悪くても更新に影響することはありませんが、
適正に本人が受講していることを証明するために、終了ごとに合計3回、自撮り画像を送る必要があります。
そうして受講修了となりますが、すべてオンラインで完結できるわけではありません。
実際の免許証の受け取りや視力検査、写真撮影などで免許センターや警察署などに必ず行くことになります。
オンライン講習時の自撮り送付画像は、新しい免許を受け取る際に、
警察官が受講した本人であることを確認するために使われます。
この事業は、2022年2月から千葉県、京都府、山口県の4道府県でテスト施行されます。
受講者のアンケートをもとに検証し、2025年度中の全国展開を目指すそう。
講習修了と同時に新しい免許証を受け取るための手続きができないか、
対象を優良運転者講習以外にも拡大すべきかなど、内容の検討を重ねるそうです。
テスト導入では、有効期間中に70歳以上を迎える運転者は対象には含まれていません。
対象年齢についても、テスト期間中に検討されるかもしれませんね。
免許センターや警察署に一度は行く必要はありますが、講習が始まるまでの待ち時間や、
新しい免許証ができるまでの待ち時間が不要になるため、更新手続きにかかる時間の大幅短縮になることは間違いありません。
混雑も緩和できるため、感染症対策にもいいですね。
IT化がここまでやってきたのか!という驚きとともに、全国展開が待ち遠しく感じるニュースでした😊